2017年 04月 21日
コメカボイ、クチグラシ、クチカマド
昔から温泉がある。
湯の利用はトチノミのアク(灰汁)だしで湯に浸けた。流水のより早く灰汁がぬける。
共同浴場は三十四人の共有だ。利用している人で掃除している。
正式に集落に加入していない人は除く。一年のカカリ(経費)を払わない人は酒を買う。
イシクラにトチクボがある。
タカモリにもトチがいっぱいある。粉をいって、「トチッケイ」をよく食べた。
ツッツメ(つっつめ)という燃えない丸太、太い丸太を燃やして、アク(木灰)をとった。
アクがたんにぇくなっから、アク抜きに使ったアクを、また、ユルイ(いろり)に入れ、乾かして使った。
トチは何俵も拾ってた。
(1986年2月16日、金山町上野沢 若林武喜さんから聞いた話)
カブの食べ方は、カブ漬け、煮ても食べた。ご飯を少し入れカブ雑炊。
そばがきが中心。煮たカブを温めてそばを入れて練りつぶす。
カブの菜は、干し葉にしてカテメシにするし、おつゆのミとした。
ぜいたくな漬け物として身欠きニシンとカブ漬け。
身欠きニシンは三センチくらいに切って、カブと一緒に入れた。
葉っぱと茎を少しづつつけて、丸ごとつけて八十八夜の雪溶けたあとに食べるものだった。
ダイコンは丸漬けが長持ちした。
茎葉を少し付ける。丸漬けダイコンを千切りにして、納豆や豆腐でよごして食べるととてもうまい。
切り漬けダイコン、古くなって酸っぱくなったダイコン漬けを煮てカラシを入れて食べる
アザキダイコン(辛味大根、 ネズミ大根)。野生のダイコン。
そのタネをこいてきて、畑にまいた。花は六月に紫のが咲いてきれいだ。
荒らしてしまうと出ないが、耕すとまだでる。
ソバに負けない。塔がたっても食べれる。とってすぐ水につける。空気にあたると硬くなる。
からい、硬いので福神漬けの材料にはよい。
アザキダイコンは、外皮が固くて百年も腐んね。弘法様のお授けだ、なんていう。
食糧難のころ(戦中・戦後)、カテにしてよく喰った。