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「厳冬」禿岳  ーYMCA山岳会2月例会報告よりー

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鬼首外輪山 厳冬の「禿岳」ダイレクト尾根とパーティ
撮影者:小野寺 淳 (YMCA山岳会現役会員)
パーティ:小野寺 木村 高橋


毎週、毎週、例会明けの水曜になると、先輩会員太田さんから送られてくる例会報告メールが着信する。この中に2月報告の2枚の写真が埋もれていた。現役の皆さん たいへん申し訳ない。貴重な写真、今日まで気づかなかった。(´艸`)  勿体ないので著作権を度外視してw「期間限定」でアップしちゃおう。もっとも、木村くんのFBにはとっくに掲載済みのはず…、そこんとこ(`・∀・´)ノヨロシク。 昨冬、今冬と禿岳で後輩指導に当たった小野寺会員の簡易なメモ。臨場感も合わせて添付する。メールで送られてくる現役たちの動きを知ることはOBとしても山に登る励みになる。そういや先日、現役・OB4名で終電時刻まで旧交を温めあったばかりだった。皆さん一様に一家の稼ぎ頭になった、山が遠退くわけだ。年柄年中、山、山、山と言っていられるお気楽な我が身とは大違いだ(´艸`)。

---------小野寺 山行報告メモより--------------------
重いラッセルをしつつ尾根を上がって 森林限界からアイゼン着用。おおむね膝ラッセルでした。前回(昨冬)の到達高度を越えて木村にトップを変わって、雪庇を越えるときの注意点をレクチャーライン取りをアドバイス 「1歩の判断ミスで谷底に滑落する」クライミングの「危険に対する考え方」のいろはを 現場で少しは教えられたかなー?と思います。。。ラッセルに時間もかかり、核心部の雪の状態も締まりなく、下りの時に崩して転落する可能性が大きいので撤退しました。

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「厳冬」禿岳  ーYMCA山岳会2月例会報告よりー_d0347140_18333620.jpg
火ノ沢ダイレクト尾根 c900 付近?
 
2年前、二口山塊の磐司尾根で冬眠中の熊をヒョンなことで起こしてしまい鉢合わせ。
引くにも引けぬ吊尾根状リッジで一進一退の闘い、頬に傷を負いながらもバトルを展開。
冬壁の武器」で熊に脳震盪を負わせ、リッジから突き落とし生還したキムラ金太郎 (´艸`)カッコイイ

それにしても凄い、、、雪煙が舞い上がる禿岳! これこそ現場に飛び込んでの「山岳写真」イズムだ。ズームも1枚欲しいところだがコンデジじゃ無理だよね~惜しい! 僕らの時代のフィルム写真と違って、克明かつ繊細に映り込むデジタル画像。険しい岩稜、ベルグラ、岩と氷のミックス、雪稜、雪煙と陰、冬の青空、朝陽に照らされた一枚。奥の稜線に雪煙が舞いあがり、「ダイレクト尾根」に向かうパーティを手前に配置した構図なんてプロ並みだw 小野寺君には撮影に充分神経を割いていただいてw 今後も険谷、岩壁、氷壁などの写真を期待したいものだ。特に冬壁は「誰もが登れるわけではない」のでこういう写真は会としても「垂涎」ものだ。

”火ノ沢” ダイレクト尾根。この半世紀、この言葉に惹きつけられ 踏破を夢見た会員は多かった。急斜面に張り付く雪壁 雪の切れ目 裂け目 割れ目。黒い露出部分は岩と氷のミックスした岩稜だ。置いた足場の表層がゴッソリ滑り落ちる弱層雪崩、ピッケルをしっかり打たずに、四肢を持って行かれたら一巻の終わりだ。 滑り落ちる者の形相 頚椎骨折や雪崩による圧死 窒息死 頭部裂傷の鮮血の凄まじさ 高度感 一瞬の恐怖 怯む雪庇越え・・・総合的に一歩ごと良否の判断能力が問われる。どんな図太い神経していてもブチブチ切れちゃうか?、足が竦んだら一歩も踏み出せない、かといって、逆にクライマーズハイになってもダメ、それらは「死」の入口を意味するからだ。

どんな雪稜や岩場であっても 前夜に「眠れる強さ」を心に持つ男は少ないと思う。「彼らが凄いなぁ」と僕が思うのは…、登攀前夜をアルコールで酔って過ごすことをせずに、直接早朝に車で乗り込んで、準備して、普通に尾根に挑んでいるということだ。昔と比較したらどうだろう? 前夜となると、心の弱い自分なんかは12時近くまで現地テントで酒盛りしていないと「眠れぬ」男だったんじゃなかろうか。近ごろ「酒抜き男」に感心することが多いが…w
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60周年記念事業も控えてるそうですが、ぜひに参加しようと思います。








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by tabilogue2 | 2017-03-22 11:48 | photograph | Trackback | Comments(0)