沢登り初級講座 実践編1回目

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5m+7mの二段滝で訓練した 

ハウツー教本では知りえない色々の「場面と登攀技術」があることを知ったことだろう。

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アウトドアの専門ショップ「仙台ゆうゆう館」のお客さんで、「沢登りを始めたい」という若者がいた。
まるで親子ほどの歳の差なのに…w 会津つながりで?私にお鉢が回ってきた(社長の思惑は理解しているがw)

先ず、「沢登り」の持ち物検査をした。ハーネス スリング各種 環付きビナ エイト環 メット 沢タビなど、、、
つづいて一昨日、手始めに…25000地形図に「水線」を書き入れてもらった。机上の学習はまずまず合格点だった。
この作業では これから登る山の尾根と沢の入込み具合を 地図という平面図上で理解してもらう為であるが、
きれいに 書き込めたなら… 沢筋が沈み、尾根筋が仄かに白く浮き上がって見えてくるはず。
コンターラインに潜む「未だ見ぬ滝」まで予測できれば「水線学」は卒業だ。登らずとも 山の楽しみ方は奥が深い。

次に 確保支点の取り方 2本のロ―プの繋ぎ方(エイトノット) 自己確保でブーリン結び・・・など
机上レッスンは社長に済ませてもらったが? 社長直々のレッスンをどこまで理解しているか?僕にはとんとわからない。
「マンツーマンレッスン=実地訓練」で確かめるというわけで、大雨の降る予報が出ていたにもかかわらず 
午前の好天に釣られ 二口(ふたくち)渓谷に出向いてきた。今日の訓練は京渕沢からの入渓である。


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老体に鞭打って ヤッてみせる。 懸垂下降のポイントは・・・
ロープに体重を預けること ((+_+))イタタタ
”ブレ―キ(制動)の手”を腰の横に位置させること 
斜面に対して足を90度に維持すること 

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装備を身に着けて、、、初っ端から30mロープ懸垂で 京渕沢に降りてもらった。いちおう…度胸はあるみたい。
(余計な知識だが・・・懸垂「下降」は登攀用語で、懸垂「降下」は自衛隊用語だ。あしからず)

最初の出だしで ロ―プに体を預けることができれば 懸垂下降技術は早めに上達できるはず。。
注意点は… 制動手側に、ベルトに下げたスリング類が無いことを確認すること!(意外に注目されていない)。
下降途中で 下げたスリングや笛がエイト環やロープに絡まれば それこそ緊急停止する。
ロープが折れ曲がったりキンクしたり 「空中懸垂」でロックされたらナイフで切るしか無い。一大事ご注意あれ!

次の5m+7mの二段滝で問題が多発した。。。今日は水量が多く、轟音で言葉が伝わらない状況。
予測通りではあったが…、いきなりの実践だから「何故そうなるの?」という「ヒモ付け」ができないでいるらしい。

事前に説明したのだが 「ザック荷揚げ」を理解していなかったらしく?、二人分のザックを重ねて担ごうとしたw
荷揚げザックをロ―プに括り付けかたが不明だったりして(インクノットが早くて簡単)、だいぶ時間がかかった
登攀時に「膝」を使ったり ガバホ-ルドがなくヌメリまくる岩に ついぞ「メインロ―プを掴んで」登ろうとしたり。 

さすがに初心者だけあって?許せるうちは何でもOKだが、驚きの場面に出くわすばかり、コッチも焦りまくった。 
 ミスるであろう…と予測されたポイントは全問不正解。でもそれで良かった。解らないことが分かったのだから。
知ったかぶりは良くない 技術もないのにブログを埋める為に「沢歩き」する方もいるが 事故ればサヨナラだ。

動作とその理由とを一つ一つ自分で納得しながら進むので誠にじれったいのだが・・・そこは抑えて つきあわねばw 
彼がやれる方法に こっちが合わせることにした。そのうちベストな回答がでてくるだろう。


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基本的なことを云えば・・・「クライミング時に膝を使う」のはダメ! 足で立った分だけホールドが探しやすいからだが。
クライミング動作が「 two motion 」になってしまうし、初めから「足で立ち込む」ことを覚えなくなるし…。
「膝は使わない」を約束して貰うしかない。意外にこれが…曲者になるかな(笑)昔、山岳会の先輩方に厳しく注意されたことでもある。
ダメなものはダメ!何時になったらわかるっ?とコテンパンにやられたものだ… あのころ、自分は今の君のように必死だった。 

ロープを掴んでしまった件については…、基本的に岩登りは「ホールド」に頼るものではないことを覚悟しよう。
ガバッなホールドは「有るに越したことはない」が、登攀は先ず「スタンス」が重要であり、足で立つ!ことが基本。 
外傾ホールドもヌメる岩も「バランスの支え」程度の認識で済ます。基本は「スタンス」、足で岩場に立つこと。
フリークライムのようなジャンプして掴む「腕力頼み」のガバッは ナチュラルクライムに於いては…ラッキー。先ず、無い。

次に大事な「予見動作」に関しては 慣れてきさえすれば ゆくゆくできるようになる。心配無用だ。
それまでは「指示待ち」でも仕方がないけれど、「ビレイしながら次はどうするか?」を考えて待機すればいい。
いずれ いざとなれば パパっとできるまでに成長する… はず。先ず ビレイ中にカメラ撮影は禁止ねw


吾妻の大滝沢に向かうには あと3回は基本をやらないと駄目。体重もその頃までには落ちるだろうし。泳ぎもできなきゃ。
帰り道の雷雨にビクともせず、濡れネズミになっても楽しむ姿勢は立派、歩き通せる体力/話題の多さには恐れ入った。

あしたはショップに集まって「反省と対策」をしよう。 ”フォロー「ふりかえり」” をすることで理解が深まる。


次回、実践編2回目は・・・
次回、この二段滝を反対側の左岸壁から登ってみよう。ガバホールドがなく、外傾ホールドと外傾スタンスが君を待つw。
フリクションとバランスで左岸バンドに立つ。岩と自分との距離は僅か20センチしかない。膝をつくスペースなどまったくない。
ジワジワとフリクションを信じ バンドに立ち上がるしかない。重心移動、バランス感覚の適否がモロに出るところ。
この滝だけで「へつり・泳ぎ・コース取り」以外はほぼ訓練可能。懸垂下降、自己脱出だってこの左岸壁を使えば訓練できる。

●ビレイ
ビレイ/セルフビレイ/ランニングビレイのとり方 
ロープに対する立ち位置 ロ―プ捌き 笛合図(ザイルUP! 登ってよし! 登ります!)
 
ブーリン(ボーライン)で自己確保(身体にセット)・保持(立木に固定)
クローブヒッチ(インクノット、マストノット)で固定・・・セルフビレイ

●懸垂下降 
エイト環で懸垂下降 緊急STOP 仮固定/”保険”
イタリアンヒッチ(半マストノット)で流動/制動/懸垂下降
(ガルダーヒッチで流動/制動・・・知識だけで済ます?)

●自己脱出
 セルフレスキュー (マッシャー結びによる2本のスリングで)

●登下降
 カラビナバックマン(バッチマン)で補助しながら登下降
プルージックで補助しながら登下降
マッシャー結びで補助しながら登下降

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●水の流れの弱点
コース取り 歩き方 へつり 泳ぎ 
徒渉の注意点 二人組/三人組での渡渉



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T 君は「小道具オタク」らしい。体格に不釣り合いな小道具があるようだ。
パプパプぅ♪とゴムを押し鳴らす、熊除け?おもちゃのラッパが 中でも気に入った(´艸`)
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覚えることがたくさんあって大変だろうけど 沢登りや岩稜クライミングは基本が大事と昔から言われている。
道具が変わっても 基本は変わらないので「予習/実践/復習」「plan do see」 で覚えこんでいこう。

今しか、今だからこそ…の基本技術。 今さら聞けない「ヘテラン」にだけはなってほしくない。。。





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by tabilogue2 | 2017-08-25 05:39 | 二口山塊 | Trackback | Comments(0)