2015年 12月 29日
「自分の山」は何処へいった?
山に登るのは誰でも出来るけど 深く山を味わい知るのはその中の一部の人でしかない。その味わいを知るには・・・どんな山にも一泊でもしないと 本当の山を知るチャンスには遭遇できないだろう。基本、例えば「山に泊まって朝夕に食べる」ということに長けていないと その上を望むことは不可能になる。
同行の初心者には手始めに 小屋泊まりの「朝夕2食のレシピ」を考えさせることから始める。「フリーズドライ」をもとに加工するとどうなるか?また朝の食事に工夫を凝らし、「煮炊きの水」を要さず、「時間」もかけずに摂り込める食事・・・という課題を設定した。 「ぱぱっと料理」ができて 「ガス」もあまり喰わず 「ゴミ」も出さないことが前提でレシピを考える。前日、料理の具材を一緒に購入しながら 料理の完成イメージを伝えただけだったが・・・はたして?
夕食・・・アマノフーズ 香る野菜カレー + 副菜
朝食・・・アマノフーズ 香るグリーンカレー +副菜 + 味噌汁
・・・であったが、
夕食・・・主菜 アマノ 香る野菜カレー
副菜 野菜炒め ピリカラ燻製牡蠣 福神漬 みかん
具材 玉ネギ ピーマン ナス ミニトマト バジルソーセージ 牡蠣燻製 福神漬
汁物 乾燥ホウレン草とブイヨンでスープ
朝食・・・主菜 お粥 余ったオニギリと梅干しと福神漬と塩で味付け
副菜 三分茹で上がりのパスタ トマト風味で味付け 福神漬 みかん
具材 玉ネギ ピーマン ナス ミニトマト スパイシーソーセージ
汁物 玉ネギ スパイシーソーセージで出汁をとったコンソメスープ
オイル オリーブオイル(使いきりパッケージ)
コッヘル(中) お湯を沸かすのに使用
コッヘル(小) カレーご飯の盛りつけに使用
フライパン スパゲティを茹でる 野菜を炒める際に使用
鼠対策・・・食材とゴミは小屋内のロープで吊るしネズミ被害の予防とした
水場・・・ネットで事前に情報を得ていたので特に問題はなかったが、水場の案内が小屋のどこにも掲示されていなかった
その他・・・常夜灯にロウソク(燃焼4時間)を2個使用、携帯ラジオを使用、発電型LEDを使用
総じて 初心者としては 美味しくできあがったと思う。
それに 最近は「B層の論理」的な人や、登り始めたばかりの高齢者のブログ発信が増えた。気をつけなければならないことに、「素人発信」が増えるほど 例えば標識を備えない山を管轄下におく役所側の立場はどんどん悪くなる。「B層の論理」が過ぎた結果だ。「俺は悪くない!悪いのは標識を立てない役所の方だ」「危険な山に登る初心者を制止しない役所が悪い」となる。自己責任の登山を役所や警察の責任にすり替えてしまう。
それなのに「北アで実力がついた」と自分で勝手に勘違いするから 山の難易度を勝手に高めて 上級者向けの山岳(便宜上のクラス設定だが)に独善的に挑むようにもなる。それがクリアできたら自分は上級者だとすっかり勘違いする。ブログにもラッキーな「結果オーライ登山」が見受けられるし、他人の成功体験をブログで読んだだけで、「よ~し俺も!」と勇み立つのは考えものだ。それらの「認識違い」の結果、受難者がまた増えることになる。
自分の山を持つ、持ちたい 山を知りたい そんな時は・・・謙虚に地元山岳会の門を叩くことを勧める。
昔は 「三人寄れば山岳会」と揶揄されながらも 経験が人から人へ伝わる手段、いわゆる「空間」(インシュレーション・中間の機能)が存在した。
長年山をかじってきた私には「他人の結果に身を任せる」「独善的な自分」などの考え方がどうにも分からない。過信するほどの体力もないけど 好きな山が2つ、3つ程よくあって 季節を変えルートを変えつつ年中登れたらそれでいいじゃないか とピークハント欲の無い者として考えるのだが もし貴殿が「それ以上」を望むなら 今現在の「独善」を捨て去らないといけない・・・。いかがなものだろう? 今の独善的状況から一歩踏み出すことによって もっと高度な組織的登山が可能になる。その新たな世界を体験したい 高みに上がりたい 垣間見たい、、、とは思わないのだろうか?。。。
一昨年に書いた「*文章」だが、じっくりと正月にでも読んでもらえたら・・・ 素直にうれしい。
今年一年、ブログだけの交流でしたが、大変お世話になりました。ありがとうございます。年末になり慌ただしい年の瀬になってしまいましたが、山への思いを忘れずにやってこれたことが慰みでした。ただ山に登るにしても老若男女、様々な想いやら、追従やらがあって、人それぞれの自分探しがあるようです。気力、体力が続くかぎり、新たな反復を目標にして来年も行きたいと念じております。よろしくお願い申し上げます。
雪降る季節に、籠って内省する時間を作らないと・・・雪国の民にとって「いい山」を思考することができないと思います。暮れから正月にかけてたっぷり時間を作ってそれに宛がわないことには「自分の山」は始まりません。
表現を羅列する内向の文学はあまり好きじゃないのですが それに似た時間を作って自分を見つめることも大事と思います。春も夏も秋も世間のブロガーと同じことをやっていたんでは身が持たないし 知恵がないと思えますね。そのために東北の冬があるんだとも思えます。
来年もよろしくお願いします。
何よりもその懐で自然と戯れたい・・それが自分の山遊びの動機ですが、
やはり経験的には未熟は未熟・・
地元の最良な登山グループを検討中です (^^)
旧年中は お酒の話と会津学で楽しくコメントさせていただきました。
既成の組織に入るということは、我儘のならぬ部分はありますけど、、、それ以上に得るものが多いと確信します。自己流・我流で進むよりも 短時間で確実な技術が習得できるはずです。
できれば 泊まり山行計画の多いところ、遭難対策訓練が春秋二回ほど計画が組まれ、基礎的なロープワークの習える山岳会に入られることを期待します。沢登りをする山岳会がいいですよ。