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雪訓 深雪・尾根ラッセルのコツ

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2017.12.24
いやあ、面白かったねえ、7時前に夕御飯を済ませて「陸王」最終回とdigest版 3時間半を楽しんだ。 私のようなテレビを観ない男でさえも 毎週釘付けにしちゃう( ´艸`)んだから このドラマがたまりません。 TBSさん これからも面白くて子供たちも楽しめる「日曜劇場」を作って下さい。

『雪壁ラッセル』・・・イメトレする方のために・・・数年前の記事ですが、表に引っ張り出しておくかな。。。 


●ピッケルワーク…深雪・尾根ラッセルの場合
利き腕にピック部、反対腕に石突部(スピッツェ)がくるように、ピッケルを両手で水平に構える。深雪急登の尾根を登る際にシャフト部で胸から顔あたりの雪壁を削るようにガシガシ落とす。雪を落とし壁の角度を緩くする、と同時に 上体が前傾しやすくなるよう「前壁を削って上体の可動範囲を確保する」のがコツ。

●固める 蹴り込む ジワ~と上がる
落とした雪は膝を押し付けて固め、足で踏んで固め、そこを踏台にして上がってゆく。踏台の「上部辺りの壁を狙ってワカンを蹴り込む」で一段上がることがコツ。反動つけずにジワジワ~ッと大腿筋で上がる。粉雪サラサラの時は固めるのは難しい。雪を崩すばかりで非効率的。その際はとにかく自分本位でw「蹴り込んでジワジワ~」っと上がる。ピッケルを上部雪面に差し込み動作の補助に使う。反動をつけて上がろうとすればステップを崩壊させてしまう。削り落とした粉雪の下に「湿雪層」があるはず、それに蹴り込むだけで立てる。この技術を知らないと、尾根ラッセルでもがきにもがくだけで高みへは前進できない。

●要領をまとめると・・・
強く踏みすぎると固めた土台ごと崩してしまう。 後続のステップを崩さない。 「崩さないため…」ワカンをズボっと壁に蹴り込む。そして反動をつけてヨイショと上がらない。

●通常のワカン歩行は・・・
単純にただ足を前へ踏みだすのではなく、深雪斜面では「花魁(おいらん)歩き」という歩行技術で歩くことがコツ。上体を左右に揺らしながら、ワカン装着の「膝下を後方から抜き 横に回しながら 前へ出す」のがコツ。深雪の必須技術になる。「雪の重み・抵抗」を少なくし「雪を腰で掻き分けない」で歩くのがコツ。疲れない歩き方を目指すと自然とそうなるはず。これだけやっても深雪ラッセルでは夏場の半分しか進めない。厳冬期の経験がないとタイム計画も建てられない。


最近、ワカンも昔のフルフラットタイプが復活し販売されてきた。蹴り込みやすいタイプ。また ワカン装着をキッチリしないと蹴った時に靴だけ前にずれてしまい「ワカンで立ちこみ」するのが上手くできない。靴底、かかと部の顎にワカンの帯がきちんと懸かるようにセットすべし。ワカンやアイゼンのストラップは「最後のリング」を通す際に下から上へ通すのではなく リングの上から下へ通すと「緩まない」念のため!(ラチェット式のワカンを購入するのも選択肢)。

●個人装備の統一
ストックとスノーシュー VS ピッケルとワカン
ピッケルを雪面に差し込み、それを頼りに体を持ち上げるのが雪山での常套。ストックの場合はバスケットが邪魔して刺せなくなる。実戦では、雪庇を切り崩して稜線に抜ける際や急峻な尾根筋の深いラッセルなどにピッケルは有効な道具。

緩斜面はストックで急斜面はピッケルで!という場合は ピッケルを「佐々木小次郎スタイル・肩差し」と言ってましたが(右利きの人なら)右肩越しにピッケルを背中とザックの間に差し込み、挟んでおく。パーティに迷惑がかからないようにサッと背中のピッケルが取り出せるので有効。但し、ピッケル表面の金属バリは除去しておく。ヤッケが鉤裂きになるかも? (肩差しを『アルペン差し』と1973年発行の「山と渓谷」に書いてあったとバヤン氏が記事を紹介していた

パーティを組む場合、スノーシューのメンバーが居ると…労力の割に効率が上がらない。「急傾斜 尾根ラッセル」にはスノーシューは不向き。 なので、個人装備は最低でも「全員ワカンで統一」しておく。その上でスノーシューを持参するのは可。

●習うより慣れろ!
風の通り道となる「鞍部」では雪壁によく出会う。背丈の3~5倍になっているのは普通か。5月の連休時さえ 南会津でも6mほどの垂壁になっていたし、3月の泉ヶ岳、ヒザ川上部で厳冬期は4mほどに。雪壁は風上側から風下側へ斜上すると登りやすい、風下側の雪庇に気をつける、以上追記。いずれにせよ「習うより慣れろ!」で雪壁や急傾斜な尾根を見たらとにかく向かっていき練習する。「技術習得済み」…が冬山に登る暗黙の参加資格になるのだから。

●冬山に挑むなら?
ピッケルワーク アイゼンワーク ワカン(歩行)ワーク を習得することが大事になる。「滑落停止技術」は是非とも習得すべき。練習の際には中途半端なバーンを選ばず、ハーネスとロープで確保して急斜面で練習すると理解が深まる。

余談です、、、
一般的なものの見方・捉え方ですけど、、、 「ピッケルを持つ」のはそれなりに講習を受けている方…かな? 山岳会に入っている方は「滑落停止」と「深雪ラッセル」は訓練しているし、仮にナンチャッテ山岳会員でもw一度習えば体は覚えているのでピッケルに違和感はないでしょうね。

問題は一般登山者・・・。 残雪期にはアイゼンを装着するのだから雪山の危険性は実感しているはず。ピッケルがない…ストックだけではクラストした斜面や氷結した雪庇の尾根には行けないだろ? 道具はあったほうがいい。特に驚いたのは「滑落事故が多発する残雪期」、雪渓でピッケルをザックに挿したままストックで縦走するパーティを見受けたこと。急傾斜な尾根でも ゆるい斜面でも どこでもストックを使う・・・どうして?って思うし ”ヘン”に見えます。 飯豊の御沢、カイラギ沢石転び雪渓とかで…アイゼン履いてもピッケル持たずに登るのって「滑落停止」とかは考えていないのかな? 不思議だ。凍ったら、ストックじゃ止まらないし だいいち立てませんよ。

じゃあ 何故?ピッケルを持たずに雪山に入るんだろう? …の疑問には「ピッケルが不便だから?」「使ったことがないから?」 いや、誰か教えてください。何故ピッケルを使わない…? 「なんとなく来ちゃった」という感じ? ピッケルを購入して使い方の「レッスンを受けたい需要」ってどれほどあるんでしょう?もし 受講希望が多ければ 山岳会や県岳連でも残雪登山のレクチャー、市民教室を開く必要があるんじゃないい?

残雪期には勿論 場合によっては正月でもピッケルを持っていく。新雪登山にはピッケル用のバスケットリングを装着する(下図のようにストックと同じ使い方)。軟雪で、スポッと雪に潜るのは困るので「ピッケル用のバスケットリング」=「ラッセルリング」は便利だ。
若い頃は冬山には竹ストックを1本もつか、それを持たずにピッケル1本で行くか、向かう山岳方面や新雪か残雪か季節によって使い分けていた。でも今風に「2本のストックを いつ、どんな時も用いる」・・・ということはなかった。ほかに道具がなかったし使わないと勿体ないので一つの道具を大事に使っていた。
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軸受が楕円になっている「ピッケル用 楕円形軸受」バスケットリング 別名:ラッセルリング

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軸受が正円を描く「ストック用 正円型軸受」バスケットリング
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Commented by ばやん老人 at 2017-12-28 12:02 x
ストックとスノーシュー VS ピッケルとワカンの項、「佐々木小次郎スタイル」でピッケルを差すことを「アルペン差し」「アルペンに差す」と言ってました。
武士の刀の二本差しからきた言葉でしょうね。山男の魂でしたから。
Commented by tabilogue2 at 2017-12-28 15:06
ばやん老人さん 
今年もお世話になりました。来年もまた宜しくお願いいたします。
もうすっかり引退ボケの日々で昔日の名称さえ出てきません。
「アルペン差し」と言ってましたか?さすが関東、ネーミングは主流派ですね。
仙台では「片差し」というだけで固有名称を指す言葉はありませんでした。

「山男の魂」・・・さすがに年季の入った言葉、、、入魂ですね。その通りです。
でも 今の人たちには単に小道具。命を守ってくれるなんて思っていないでしょう(泣)

”昭和”は遠くなりにけり ・・・です。
Commented by ばやん老人 at 2017-12-29 10:04 x
どおもです。
「アルペン差し」は、先輩の出身山岳会の狭い範囲だったのかもしれませんね。
ほとんどの仲間は、そのような携行方法に名前がついていたなんて知らないと思いますね。
今年は3月に半月板損傷の診断を受けましたが、自己流で何とか痛みを治しつつあります。
来年もよろしくお願いします。
Commented by tabilogue2 at 2017-12-29 10:47
> ばやん老人さん
あ、やっぱり。でも 東京・関東のほうが登山人口が圧倒的に多いわけですし、
流行の流れは東京から地方へ流れるので 一団体に留まらず「アルペン差し」で
良いんじゃないかと思いますけど。
僕の時代、70年代中半、仙台では「肩差し」で、ひねりもなく、そのままでした。

ヒザですか?半月板とか多いですねえ。無理してきたからかな?大腿筋の筋肉形成で全治です。
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by tabilogue2 | 2018-12-30 17:11 | 面白山 | Trackback | Comments(4)