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安全祈願登拝 薬莱山

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山頂稜線、南峰に抜け出る!青空が見える!





「船形山のブナを守る会」
29年度最後の例会に参加してきた
 
「加美富士」、薬莱山だ。
薬師如来が祀られている山である。








薬莱山は 初めて登る山。

里山なので…、「とっておきの山」の部類に入れており 
70歳になったら…と 実現の頃合いを伺っていた。

そういう点では 今回の薬莱山初登山は貴重な意味合いを持つ。
今後の「里山登山」を占うには いい試金石となった。


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この山が 「ブナの会」新年登山に4年連続選定なされてきたのには 
なにか特別の訳でもあるのだろうか。

本日さすがにこの山に向かえば、裾野を大崎耕野に向けて大きく拡げ 
大きな山容を持ち上げる。。。
北隣り 宮崎地区から見上げるのが最も美しいと、、、 自分は思っているが。。。



アチコチの里山をたくさん観てはきているが 登ってみたいと欲する山はなく
そもそも宮城県で里山が大きいと思わせるほどのものは 何一つない。
しかしこの里山は 
全容は中新田町からずんずん近づくに連れ 視界からはみ出すほど。
なかなかのスケール感だった さすが「加美富士」と呼ばれるだけの山だ。

・・・というのがこの山の印象である。


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南峰へ向かう




泣く子も黙る…と言われるほどの県北古川の伝統ある山岳会、
「雪沓(ズンベ)山の会」と「古川どっぽ山の会」の旧メンバーさんたち
山で行き会った方々も「どっぽ」のメンバーさん5名、、、?
山を十二分に知り尽くした大人たちである。

雨でも、雪でも、嵐でも、、、経験に裏打ちされた人間のもつ安定感が感じられる。
共通の「匂い」めいたものがある…不動の落ち着き。


山に登っては、せっせとブログに写真をアップし余韻に浸る…「町場の老人」たちとは大違い。
失礼かもしれないが しかし まんざら言い過ぎでもないだろう。当たっているはずだ。

それにしても皆さんお若い 
若造小娘たちばかり30人ほどで 白い山頂付近は埋まった。

正月に一人も落ちこぼれなく登山できたことは
大いに喜びたいところである。

万年青年萬歳

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南峰から北峰を見る。今日のリーダー氏は「素手」に金剛棒、さすがに”産土の人”だ。



新年に 山に登る・・・

昔の人はどんな気持ちで 新年の山に向かったのだろう? 
けして山、自然を侮らず 自分の力量をその一歩に確かめ 
歩みを高まらせたに違いないのだが 、、、

信心深さという点で 現代人とはどれほどの違いがあるというのだろう?
祈るという点で 昔人との「差」など認められるんだろうか? 
それほど現代人も 厄介な世の中で暮らしているわけだから。。。


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”世界農業遺産”「大崎耕土」



さらに この山頂から眺める”世界農業遺産”「大崎耕土」の雄大さ 
登れば、眼下の広がりにすっかり感銘を受けることになるだろう。
それはそれは素晴らしい天然の耕野と居久根を配した散居村との調和だった。

じつは この感動を得るための登路であったということを
山頂に立って 眺めて しみじみ窺い知ることとなるのである。

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北峰山頂でランチ 北は西小野田から宮崎方面か?



 自分は不埒者なので
500mという標高を ハナから小馬鹿にしていたフシがあった。

今日の登りで700段という登拝路を持つこの山に 
大いなる畏敬の念を抱いて かえることになった。
”世界農業遺産”を眺め降ろす山・・・つまり、小バカにできない山ということ。
「初めての山」=「新発見の楽しみ」というのもある。

言い換えれば 次からの登山は「登る覚悟」もさらにグッと深まるというもの。
何事も侮ってかかってはイケナイということだろう。新年にあたり いい教訓を得た。
帰り足は北峰から派生する北東陵。標高点374を経てゲレンデ北部に下りた。
そこで反省会をする。 

モミジの枝に高貴な繭が一房 春の陽光に揺れていた。

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古代、この緑の繭を集め 「機織りもの」に献上したという



次回は2月4日の「世話人会」、、、これに私も招かれている。お餅が出るそうな
杵と臼とで餅搗きをするそうで 三本木の餅米で搗いた縁起物の振る舞い餅を味わい戴きたい(´艸`)

記念講演もあり、36年という会の歴史を史資料を通して学んでこようと思う
大和町のチバさんの「船形山探検」講演もあるというから 聞き洩らしができないか?

さて、30年度の計画について 希望する「観察コース」を出さねばならんが… 
ブナ林のきれいな所を県内から数ヶ所 それと 皆さんと花を楽しめるところを数ヶ所 
船形山山系を数ヶ所、、、など リストアップしなければいけない。

3月 南面白山ブナ二次林・かんじき踏破
 船形山系「御堂森」 もしくは荒雄岳
5月 ブナの巨木がある笹谷葡萄沢から雁戸山 
 伐採から逃れた大東岳 大行沢から北石橋  
7月 秋ノ宮温泉から神室山とキヌガサソウ群落 
 層雲峡の沢登り(大沢小屋まで)
9月 太さに度肝を抜かれる針生平の電柱ブナ
10月 船形山頂小屋薪荷揚げ
11月 冬枯れ山行 ハゲ禿の小鏑山か 大鏑山か?
正月 まだ わからない
 こんなところだろうか?


YMCA山岳会時代、「ブナを守る会」活動に参加していた。1991年前後の3年ほどのこと。
「中曽根リゾート法」が行き詰まりスキー場・リゾートの乱開発で山や村が荒れ バブルが消えトマム、シーガイヤが潰れ 
ついに97年、大きな赤字との引換えに「林野庁解体」が叫ばれ、古来の林野行政がトドメを刺され「死んだ」。

つまり「90年代」はバブル崩壊の国、国家が「日本国土の営林事業を放棄」した年代でもある。
それらの多くが「船形山のブナを守る会」の設立・活動・背景とに時期(乱開発から営林放棄まで)を合致させる。


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桜並木の登拝路 右手は薬莱山スキー場





昨年3月、初めて「ブナを守る会」の自然観察会に参加し その時の感想をしたためておいた。
「初心忘るべからず』の教訓を思い起こしながら 行事に参加してゆこうと思った次第で 
忘れる前にここに記し 思いを新たにもち 2年目も自然観察会に参加したいと思う。

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今日は北泉ヶ岳山頂のランチタイムまでは風もなく日差しもあり 良い天気。
観察会(山行)は知的な説明が付加され「カルチャー教室」さながらのアカデミックな内容が盛られていた。
なかなか他では味わえない山の奥深さを「言葉として学べた」ことで有意義な一日だった。

ソロ山行の身にとって「観察会」という「人様の言葉が耳にできる」ほどありがたいことはない。
長年山に登ってはいても「山を知る、深く識る」という点で自分の登山スタイルはどうであったろうか?
という見返りの機会にもなった。

「山を識る目」を持つことが 山に関わる見方、見識を深め、豊かな味わいにしてくれる…こと、
それと社会問題にも参画する意志を養うことが 将来的に「社会的価値」として表出するはず。

30年前に”ブナを守る”という命題に取り組んだ先輩たちが居られたという事実、
今もこうして和やかに森の観察会を継続しておられるという事実とが 
30年経ても曇りのない「社会的価値」を具体的に表しているのである…ということも、、、
今日の観察会の感想として付け加えておこう。

つまりは「登山を私的な楽しみとして捉えている」うちは
”社会的にかかわっている人間” としてはまだまだ「稚拙の域を出ない」ということでもあるのかな。
つまり餓鬼なのである(´艸`)

「山が好きな人=登山行為が好きな人」と限定的に評価されてしまいがち。
そこを一歩飛び出るには 自然観察、歴史、草木、地質などの視点などにより
副次的な「生活にかかわる教養」を身につけることが大事で、
必要とあらば 「社会的行動の意志を伴う」ことも知らねばならないよ 
と「守る会」の先輩諸氏は語っておられるのだろう。



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Commented by ばやん老人 at 2018-01-24 20:39 x
いい山ですね。雪の山頂から自分の町が見える。
南峰から北峰への道も雰囲気ありますね。
Commented by tabilogue2 at 2018-01-25 00:41
> ばやん氏
こんなきれいな独峰ともいえる里山はなかなかありません みごとに裾野を曳く山ですね
さすがに 世界農業遺産である大崎耕野をみはるかす山、、、です。
今回は雪に埋もれ会えませんでしたが、南峰から北峰への途中にあるお姥様の石像。
これはまた 桜の季節の楽しみとなりました。
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by tabilogue2 | 2018-01-21 21:31 | mount | Trackback | Comments(2)