後白髪山 踏査:コンターライン1200mまで

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後白髪山 山頂

この画像の右手にある雪面を登ります。中ほどまで傾斜角35度ほどの急斜面です。ご覧のように斜面中央部には「立木」がありません。ビレイするにも程よくとれません。斜面左側のブナ林には立木があり安全ですが、雪が薄いので消えるのも早いでしょう。斜面右側はデブリこそ在りませんが 中腹から雨で沢のように流れた跡が一筋あります。どれだけ雪が残り、薮が出るのか? 今はまだわかりません。次回28日の踏査までお待ちを。

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雪堤の雪に深い雨溝が掘られ、ゆくゆく庇は崩壊する


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「船形山のブナを守る会」5月観察会の案内が郵送されてきましたがサブリーダーらしく(笑)「観察会と登山」というテーマを補足する意味でポイントを書いてみようと思います。

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●後白髪山、、、標高点1124地点からコンターライン1200に向かってみて、、、改めて気づいたこと。

斜面の積雪状況はザラメ雪。所々、ザラメ斜面に硬い雪面と柔らかい雪面とが交互に縞状に現れる。斜度のキツイところは雪が硬く、比較的緩い斜度のところは雪が柔らかい。の汚れでその違いが分かる。柔らかい部分の雪は 大気の汚れ、自然なゴミなどが溜まって黒ずんでいる。硬い雪はキックステップに馴れた私でさえ10cmも蹴り込めなかった。せいぜいプラブーツの靴先が5cm程度入るか?といったところ。 斜度は「蔵王スキー場:横倉の壁」のイメージ。長さは50mロープで3ピッチ弱程度、120mあるかな? だが、ここさえクリアすれば、あとは中斜面と緩斜面が続くのみだ。 

コンターライン1150にて登攀装備を整え、ロープを繰り出しながら急斜面左側をスタカット&ツルベで試登してみた。ピッケルがバッチリ利いて安心感がある。適度に息抜きしながら、ジグザグに方向転換も楽チンだった。鋳鉄12本爪アイゼンはツァッケが効いて「逆ハの字直登高」、斜登高ともに問題もなく余裕だった。 アルミ10本爪アイゼンでの直登は意外に滑りやすく苦戦させられた。斜登高、横歩き(階段登高)が最適だった。

ロープでアンザイレンしピッケルとアイゼンを装着。催行当日もこの装備なら何の問題もなくイケルはず。斜度そのものは斜面の中にいると、意外に意識することも判断することもできないものだ。たった2ピッチだったけど距離は100mはあるわけで、、、案の定、下部を見るとブナ林が遠く、小さく感じられた。こんなところで滑落するのはゴメンこうむりたいので、「無防備」の参加者はココは登らない方が良いと判断した。山スキーなら最高の斜面なんだがね。。。

あと一月、雪の状態がどのように変化するか? これから未だまだ変化するので不確かなことは言えないが 女性の脚力を勘案し、キックステップが10cmほど楽に蹴り込めるほどにザラメ雪が柔らかくなったとして それでもアイゼンだけでは不安。ピッケルもしくは「チェストハーネス装着+プルージックで確保」が必要な登りになろうかと思う。 

●今回の結論  
アイゼンのない人は「雪堤伝いに山頂」サミットプッシュは無理・・・ これが現在での私の結論。「夏道の雪解けが間に合えば」という条件付きだが、下空沢(シモカラサワ)を雪渓伝いに200mほど東進して「夏道」に合流し、のちに矢櫃(ヤンビツ)尾根に向って山頂へ…が「正解」(下空沢から2km 60分)。このルートなら全員が山頂に向かえる。 28日にもう一度踏査し「夏道が出たか? 雪の付き具合は?」などで最終結論となる。お待ちあれ。

●小道具をお持ちの方へ
ロープ ピッケル アイゼン テープスリング カラビナ お助けロープ(細引き) 60cm以上のスリング各種 当日 お持ち寄りください。 小関代表 千葉さん ロープの用意をお願いいたします。「安全を補助する」「安全のための道具」という観点で「小道具を積極的に使う」のであって、 道具を使うから危険だ!…という考え方ではありません。

●技術的には
アイゼンでの「逆ハの字直登高」ならびに「斜登高」「横歩き」(階段登高)がベストな登山方法になる。急斜面を登るなら…チェストハーネス(120cmまたは150cmのテープスリングとカラビナ)、プルージック用スリング60cmは必携。
ここからは一般的な話になるが、、、急斜面を途中まで登ってから…「蝉」のように固まる人が居る。よく岩場で見うける光景。その対策には50mロープを張って、「チェストハーネス」を身につけさせ、「プルージックで確保する」のがベスト! ついでにその方々をロープで「ガルダーヒッチで揚げる」ことも さらに「エイト環で下げる」ことも その両方を想定しなくてはいけないので その場合はロープ捌きのできる人が数名ほど欲しいところだ。

担当としては上記のように判断。しかし今回の「案内状」には小道具のことは一つも記されていなかった。つまり道具を使う方法は「ボツ」ということか?((+_+))  逆に考えれば、、、道具を使って登ったほうが如何ほど安全か計り知れないのだが…。皆が皆ロープを使うことに賛成とは限らないから まあ仕方がない。

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左の長陵が後白髪山 右端は夏道のあるヤンビツ尾根。ほど左の雪が5月に予定する登山ルート。中央部の雪渓は上空沢の雪渓。ちなみに下空沢は見えません。


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↑クリックで画像を拡大できます
標準タイムは4時間? 1時までに山頂に着けたら 最高だね。



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Commented at 2018-04-23 22:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tabilogue2 at 2018-04-24 10:58
なるほど・・・みごとなご提案です。リーダー氏と検討いたします。

皆さん全員が山慣れした方ばかりではないので あれこれ苦心しているのが実情です。それもこれも小関代表の「今年は皆さんと登頂したい」という一言から始まっておりました イワナキャイイノニ(´艸`) 

いちおうロープは登りコースに2本、下山コースに1本 併せて3本手配しました。下山につかう夏道の残雪があればそこでも使うつもりでいたのですが、、、

それでも残雪で登れなかった場合は? ピッケル アイゼン ロープを使った登山技術を参加者の皆さんにも演習してもらう「ピッケル・アイゼンでの技術体験会」etc.を急遽開催する案、なかなかお見事な提案です。

ピッケルでの滑落停止 耐風姿勢訓練 チェストハーネスの効果etc. を斜面下部で演習すれば道具に対する理解も深まるかもしれませんね。ありがとうございました。助かりました。
by tabilogue2 | 2018-04-17 22:09 | 船形連峰 | Trackback | Comments(2)