新庄神室で遭難事故が起きた・・・5/5無事生還!

5日、地元の捜索隊に発見された。疲労は見られるが命に別条なく、自力で下山した。 山形県警新庄署によると、5日午後0時45分ごろ、新庄市萩野の西火打岳付近の岩陰にうずくまっていた大泉さんを、捜索に当たっていた登山ガイドの男性が発見。大泉さんは「大きなけがはしていない。道に迷った」と話しているという。


各方面からの情報で この間の経過をまとめている最中です。ビバーク日、ビバーク場所が不明ですが、、、

① 遭難者は入山が29日、11時と遅すぎ。初日に権八小屋跡でビバーク。(私見:よほどこのコースを知ってる方です)
  翌30日、8時に神室岳避難小屋通過、10:30頃に小又山手前でモヘエさんと交差している。
② 地図あり。磁石なし。ピッケルなし。30日の16:30ごろ家族にメールで下山が遅れる旨を連絡。17時火打岳通過。
  その後に遭難。下降中にスリップで携帯を紛失携帯のGPSに頼っていたので現在地がわからなくなった。
③ 驚くべきは「30日、17時過ぎ西火打岳を通過後、砂利押沢方面に下りた」行動心理・・・ここがポイント。  
  雪に覆われ夏道は判明せずそのまま砂利押沢へ。この動線は遭難者独特で通常の推理が及ばないところ。
 (私見:我々は西火打岳直下を西北方面と考えた。しかし彼女は反対の北東尾根に迷い込んだ。正解はその中間尾根だが)
④ 1日、2日、ビバーク場所は河口近く?沢中?尾根上?稜線上?(不明)ヘリに手を振ったが発見されず。
⑤ 3日から4日まで風雨をしのいで「砂利押沢/土内」河口付近に滞在?。稜線付近には居ない?(不明)
⑥ 5日、土内川を中洲まで渡渉。水位は腰。対岸が断崖だったので諦めた。また渡渉して引き返す。
⑦ 5日、もと来た尾根を登り返す。(私見…すごい体力の女性です)途中で捜索隊の熊鈴が聞こえた。
  西火打岳下の夏道から2~300m離れた砂利押沢寄りで発見。

新庄で、山岳捜索に本部を作ったが地元警察と消防と山岳会有志とでの意思統一、連携など組織的な動きは弱い感じ。
地元山岳会の動員数もたった3名 予想の半分以下。若手がいない現状を露呈。17名(警察と消防で8名、有志9名)
この状態で各方面に捜索協力依頼が出されていない。なぜ?…行政が縦割りだから捜索もか? 依頼あれば最上や仙台からも行けた。
72時間という生存率と初動捜索人数、縦割り、指揮の責任、捜索側の課題累々。結局、捜索隊が編成できない山には登るなということ?

私見
装備品にツェルトとシュラフカバーとあったので どこか登山グループ、登山研修会などで経験を積んだ方じゃなかろうかと判断しました。
仮に1日と2日と稜線上に居れば ヘリによる発見は早かったはず。沢に下りたのは何故か?経験があるからか? 「その訳」が知りたい。
この方は 一旦沢に下ってから(体力もあってか)再び尾根に戻って その途中で捜索隊の熊鈴を聞いた。結果 発見された。
装備をきちっと持参し パニックにならず 山馴れもされておられ 土地勘も有って 助かるべくして助かった方だと思います。
冬山、春山、素人ならこうは行かなかったでしょうけど でも 全てを良い方に設えることができる方だと 結果的に思えます。



神室山遭難の女性、スマホ無くし道迷う 余裕ある計画、山岳関係者が呼び掛け (山形新聞より転載 5/8 )

2018年05月08日 11:27
神室山で遭難した女性が6日ぶりに救助された。山での事故が増えており、注意が必要だ=新庄市萩野
神室山で遭難した女性が6日ぶりに救助された。山での事故が増えており、注意が必要だ=新庄市萩野
 本県と秋田両県にまたがる神室山(1365メートル)の登山中に遭難し、6日ぶりに救助された仙台市の女性(47)は、自身の位置把握で頼っていたスマートフォンを無くしたことで道に迷ったとみられることが7日、関係者の話で分かった。さらに、登山届を提出していなかったことも捜索に影響した可能性があるようだ。地元の山岳関係者は、無理のない登山計画や万一に備えた登山届の提出を呼び掛けている。

 女性の第1発見者で地元登山ガイドの田中康裕さん(47)=新庄市末広町=が当時の状況などについて説明した。

 女性は、神室山や小又山、天狗森など神室連峰を1泊2日で縦走する行程で、先月29日午前11時半ごろに入山した。道に迷ったのは、下山途中の30日夕だった。行程最終盤の西火打岳付近でスマホを紛失。現場付近は登山道が残雪で覆われてルートを見失いやすく、別方向へ進んでしまったとみられる。

 遭難後、女性は岩陰に入って雨風をしのぎ、ツエルト(簡易テント)などを身にまいて体力の消耗を防いだ。持っていた食料は限られ、雪をバーナーで溶かして水を作ったが、ガスが切れてからは沢の水を飲んでいたという。3、4両日は悪天候に見舞われ、5日に一度斜面を下って、再び戻ってきた際に捜索隊から発見された。

 田中さんは「登山時には余裕を持った行動計画を立てることが肝心だ」と指摘し、「遅くとも午後3時まで目的地に着けるスケジュールにすべきだ」とする。また、道に迷った場合は、むやみに先へ進まず、自分の現在地が確認できる場所まで引き返すことが大切という。

今年既に12件―遭難や事故、昨年比7件増
 県警地域課によると、今年は5月7日現在、山の遭難・事故が12件発生し、昨年同時期(5件)より大幅に増えた。内訳は登山と山菜採りで計8件に上り、シーズンが本格化するのを前に県警が注意を呼び掛けている。

 今年は気温が高めに推移し、例年より入山時期が早まっているようだ。死傷者は7人を数え、朝日町立木では4日、山菜採りに訪れていた仙台市の70代男性が遺体で発見された。

 仮に遭難した場合、迅速な救助が必要となるが、同課によると、遭難者は登山届の提出率が低いという。行き先を知らせることは捜索の大きな手掛かりとなる。同課は家族に告げる場合も「市町村名だけでなく、どの山に入るのか、地域や集落名などを具体的に伝えてほしい」とする。

 入山に当たっては、防寒具やラジオ、携帯電話などの十分な装備、食料も欠かせない。遭難した際にヘリに居場所を知らせるため、発炎筒など目立つ物も有効という。「山は危険な場所という認識を持ってほしい」と同課は話している。

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左、越途と 中、小又山と 右、天狗森   撮影日2014.5.31





この連休に 新庄神室で仙台市宮城野区田子の大泉◯◯子さん(47歳女性)が遭難か

30日に「船形山のブナを守る会」会員のモヘイさんが稜線(天狗森から小又山への鞍部付近)で声をかけていたようだ。
「29日は土内から入山した」「小屋に届かず尾根でビバーク」さらに「火打新道で下山予定」と女性は話していたようだ。
初日に小屋に届かない…? その日は晴天・夏日だったはず、体調崩れか? 原因は不明、行方も生死も不明。

経験上、、、尾根ちがい・道迷いなら「西火打岳鞍部のダワ」近辺か? その手前、雪で埋まっているはずの砂利押沢方面には下りていないとは思うが? でも 体力が尽き進退極まった場合は、火打岳への急登を断念し 土内に下りようと考えたかもしれない・・・砂利押し沢の二股まで雪尾根を降りることも あるだろう。その先はデブリで埋め尽くされた谷だが。

主稜線上での滑落なら…根ノ崎沢方面か? 小又山を越えていれば?…西ノ又沢方面か?
降雨雪崩の危険があるため 谷筋捜索はヘリコプターしか手が出ない。

これで、、、新庄神室を思い起こしてもらえば… 理解は早いはず。左右斜面ともに、特に東斜面に大量に雪が残っている。
滑落する斜面は大抵45度前後の急斜面。どの山の登山道も左右斜面はソレぐらいだということを忘れないでいて欲しい。
春山では 重いアイゼン1台 長いピッケル1本でも それで「生死が分かれる」ということを記憶にとどめておいて欲しい。
明日は雨、雪上に残された唯一の手がかり、「痕跡」が消える。



東京都岳連の推奨している「JRO ジロー」には「ヤマモリ」という山岳救助システムがあります。
日本山岳救助機構会員制度「ヒトココ」と「ココヘリを学んでもらいたいですね。

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●JRO保険申込み 
登山用品店のカウンターで入会金+年間保険料で4,000円。会員が増えるほど「個人の費用分担は下がる」ので
皆さんもこの「ヒトココ」に加入してもらいたい。捜索費用は最大330万までカバーします。

キノコ採り 山菜採りも保険の対象です。最近は300万ぐらい捜索費用が掛かるということ。実例あり。
うっかり山にも入れない。特に山スキーは行動範囲が広く かなりの経費と日数がかかる。

ヒトココ」の発信チップ「ヤマモリ」は3ヶ月間電波を発信し続けます。
ヒトココ」子機で約10,000円 親機で約20,000円。

●「ココヘリ
ヘリを飛ばして電波を受信すれば遭難現場が特定できます。
山岳会未加入の「ソロ登山者にはピッタリ」のフローです。
ココヘリ」は入会金3,000円 年会費3,650円  
発信機の価格は子機約10,000円。小型の発信機は会員証を兼ねている。
新しい救助システムに加入していないと 救助方法は旧態依然な人海戦術に頼らざるを得ないのが実情です。

●山岳保険に入っていても 遺体回収ができなければ「遭難死亡認定に7年も掛かる」しその間 保険金は下りません。








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Commented at 2018-05-08 22:14
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tabilogue2 at 2018-05-08 23:20
仙台ゆうゆう館でその話になっていました。最後にすれ違った「ブナを守る会」のモヘイさんが警察に連絡して場所はだいぶ絞れたといってました。
西火打のダワ付近で迷って、真っすぐ北西に直進したんじゃないか?とピンと来てましたから 探すならその辺だろうと。で、彼女はおかしいと気づいて西火打の山頂付近に何度か戻ったんじゃないかな?その後に動かず救助を待っていたとすれば明晰な判断だと思いますね。
特に応援要請がなかったのですが いちおう出動準備をしてました。火打新道5合目辺りにテンバを作ってそこから2泊参加で!
現場の山岳会や捜索隊の老齢化で ソロの登山者の「自救力アップ」がますます必要になってきますね。で、、、IT化に対応しないといけなくなり、「ココヘリ」対応の促進が急務となりましたね。
おそらく老齢化の速度に適うためには警察機構を使った底辺水際での啓蒙と安価に加入できる国家予算が必要かな?という段階ですね。
Commented by tabilogue2 at 2018-05-09 10:14
追記です。ドローンでの捜索も組み込むとなると さらに費用は嵩むのですが、30万ぐらい多く掛かるのかな?でも ヘリコプター飛ばすより断然やすいし 複数台、同時に飛ばせますから効率はいい。72時間という限界を超えて生還ですから 県警としてはドローン捜索体制をも早急に検討しないと!
Commented by tabilogue2 at 2018-05-09 20:05
近ごろ、25000地形図を読めないヒトが、持たないヒトが増えてきました。
それと 夏に登った感覚で 5月の残雪の山を追い求めているヒト、、、遭難者の共通点です。
Commented by tabilogue2 at 2018-05-10 14:24
飯豊朝日山岳遭難対策委員会救助隊(小国町)は、捜索、救助活動に役立てようと小型無人機「ドローン」の導入準備を進めている。遭難者の早期発見・救助や救助隊員の負担軽減など、空からの捜索活動に対する期待は高い。
Commented by torasan-819 at 2018-05-11 07:08
ドローン捜索はいまだ発見されていない五頭連峰での親子遭難でも使われているようですね。発見につながることを期待したいところです。ドローンは天候、特に風には影響されますが、天候が安定していれば威力を発揮してくれそうです。
Commented by tabilogue2 at 2018-05-11 14:52
> torasan-819さん
東京都岳連でのドローン費用参考金額を覗きますとヘリコプターの1/3の費用でした。
風に弱いらしいですけど 機動力は最高レベルですね。

五頭の親子は携帯で連絡後に行方不明だそうです、まるで同じパターンですね。
by tabilogue2 | 2018-05-03 11:31 | 新庄神室 | Trackback | Comments(7)